月が舞う夜更け 夏風が髪を撫でた 梢達が互いに騒ぎ立て 跳ねる鳴き声驚き消えた 仰ぎ一つ想わせる 空に溶けた君との約束を果たせているだろうか 月に溜息一つ伸ばす 月光がそっと導いて 夜風は後押ししてくれる 木々が道標をちりばめて 音は空の果てへ続いていく 何もかもを引き換えにしてまた逢える この身を削ればまためぐり逢える そんな気がした 星雲を通して青雲を仰ぐ 小さな望みをそっと待ち焦がれる時の日だった さよならは言わないで ずっと見守っているから いつかまた逢えるから 貴方に会えてよかった もう会えないけれど貴方の生きる道の一部になれてよかった だから時々空に手をかざしてほしいの いつまでも いつまでも見守ってるから 天空にかざした手のひらが透けて青雲を仰ぐ 順風は馴染みない先へと続いてゆく 白雲が流れると同じに僕らはいつまでも歩き続ける―― |